スギノイチ

新悪名のスギノイチのレビュー・感想・評価

新悪名(1962年製作の映画)
3.7
在日朝鮮人・同性愛者・娼婦。
様々な社会的弱者たちが登場するが、朝吉は誰一人差別しない。
「あなたも三国人とは酒が飲めんでしょう」と自虐する伊達三郎演じる朝鮮人に対し、飲めない酒を飲んで潰れる姿に胸が熱くなった。
朝吉というキャラクターは勝新が演じるには清廉すぎると思っていたが、歳を重ねてくるとこういうヒーローが恋しく思えてきた。

まだ任侠ブーム以前なので「殴り込んで解決!」というストーリーではなく、それがかえって新鮮だ。
日が沈んだ闇市マーケットの中、各々が佇む画が格好良い。
前作で死んだ貞の二代目として弟・清次が初登場するが、まだ相棒という感じではない。
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