やむちゃ

伊賀忍法帖のやむちゃのレビュー・感想・評価

伊賀忍法帖(1982年製作の映画)
3.1
備忘録 中学3年生の時に鑑賞。
高校受験を控えているのにもかかわらず冬休みに観た。
梅田東映で鑑賞したと思う。
同時上映は汚れた英雄。

学校では、汚れた英雄が大人気だった(たしかに当時の作品で、バイクのタイヤ横にカメラを付けて走るアングルは衝撃的だった)。
汚れた英雄目当ての同級生達と2回観に行った。

私は真田広之ファンとして、今作をメインで鑑賞。

首をすげ替える忍術(妖術?)が出てきたりして、なかなかへんちくりんな作品だった。
山田風太郎原作としては、前作の魔界転生が豪華だっただけに、スケールダウン感は否めない。
が、原作の雰囲気はこちらの方があるかと思う(エログロ描写も多め)。
しばらく山田風太郎の小説にハマった。

燃えさかる東大寺の中での立ち回りは大迫力。今ならCGを使うだろうが、当時は本物の火を付けての撮影だったので、熱さが伝わってくるようだった。

ストロング小林が金剛坊役で出ており、この作品をきっかけにストロング金剛に改名した。
吼えろ鉄拳にはグレート小鹿が出ていたが、どちらも身体は大きいが動きが遅く、真田広之との立ち回りはあまりパッとしない。
迫力を出したかったのだろうが、プロレスラーの起用はあまり良い効果を生んでいなかったように思う。

渡辺典子は今作はデビュー作。オーディションで選ばれた。
デビュー作でいきなりヌード!と思わせておいて、それは忍術ですり替わった風祭ゆきだった…といったシーンがあったように記憶している。

後年、「晴れ時々殺人」か「いつか誰かだ殺される」のインタビューで相手役を褒め、「以前出た映画の相手役はカメラが回っていないと冷たかった」と話していたのを読んだので、おそらく真田広之との相性は良くなかったのだろうと思う。

角川映画の伝奇ものは、魔界転生、伊賀忍法帖、里見八犬伝とあるが、今作が一番地味な印象。
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