イチロヲ

緊縛花 美肉の森のイチロヲのレビュー・感想・評価

緊縛花 美肉の森(1985年製作の映画)
3.0
人里離れた別荘にて余暇を楽しむことになった令嬢(高原香都子)が、奉公人と女中(青木祐子)の緊縛行為を覗き見てしまう。未熟な娘による性の探究を描いている、日活ロマンポルノ。雄プロダクション製作。

監督を務めている石垣章は、SM緊縛写真とスターリン(ロックバンド)のライブ写真で一躍有名になったカメラマン。本作では、千葉県の外房を舞台に、純和風の雰囲気作りに終始一貫している。

前半部は、令嬢が丁稚の少年を服従させる展開がメイン。少年に目隠しさせてから、肌を露出するという、焦らしプレイがエロい。後半部になると、浜辺でのSMプレイが動き出し、フォトジェニックな映像が続くが、その代わりにドラマが著しく停滞してしまう。

やがて終局に入ると、「令嬢のマゾ気質は本物なのだろうか?」という疑問点へと着地。サドとマゾの両方に対応している、ハイブリッド姉ちゃんのように見えなくもないが、正解を鑑賞者に推量させる手法が鮮やかに決まっている。
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