Ki64

ブルーベルベットのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

ダクネス『なぁ…みんなでこの町に住まないか?』

犯罪とは無縁の、美しく穏やかな田舎町の裏では、一般人は立ち入ってはいけない世界があることや、目を疑うような信じられない異常行動を見せつけてくる変態のそのキャラを映画的に楽しむ作品、かな。

原っぱで人間の『耳』を拾ったことから、普通に生きてたら一生縁のないだろう裏の世界と犯罪に巻き込まれていく過程はとても面白い。
のどかな田園風景に人間の耳、という対比がこの先どうなるのか、映画的に興味をそそられるね。

一歩間違えたら『そっ閉じ』する人もいるだろうえちシーンも、『何だこの異常者は!?』というのを伝えることを重視しててギリ『安っぽい卑猥な映画』になっていないバランスの取り方がうまい。
一番おぞましかったのは自ら口紅を塗りキスしてくシーン。


↑の辺りは良かった点なんだけど、正直主人公が伊藤誠すぎてこっちが嫌すぎるww

そして同じ異常者観るならレクター博士の方が何百倍も魅力的。

トドメは、公開当時であれば『信じられない、同じ人間とは思えない』って衝撃だったのだろうSM要素を取り入れたプレイシーンが、間違いなく現代の方が認知度は上がってるため(好んでるとかではないが、どういうことをするか何となくは知っているといった感じ)その威力も半減してる。


個人的には、穏やかな田舎町で至って普通の生活を送っていた青年が徐々に裏の世界へ巻き込まれていく様子が面白かったが、その主人公自体が非常に残念なキャラしてて何とも微妙な1本でした。

歌い手の人の子供が解放されたのが一番安心した。
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