このレビューはネタバレを含みます
クローゼットの隙間から覗く未知の世界。自身も不意に力を振るってしまい、その暴力性に慄きつつも陶然とし快感を忘れられず暗い世界にのめり込んでしまう。
ベルベットのカーテンがたなびき、向こうからより濃い暗闇が迫ってくる。
引き込まれたジェフリーがフランクと大差なく欲に身を任せて動いていて、誰しもが潜在的欲求に振り回される素質があることを改めて実感。それにしてもすごいエゴイズム。
幼児退行、胎内回帰願望、マゾヒズムな性的嗜好。掻き分けた叢の先、耳の穴の中に蠢いている艶黒いグロテスクな欲望。