酸

ブルーベルベットの酸のネタバレレビュー・内容・結末

ブルーベルベット(1986年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

変態パワハラ男(と、あえて雑に型にハマった表現をして揶揄してみる)の解像度高すぎる。びっくりするほど完璧だった。致死量多種多様なパワハラ受けてる私が言うから間違いない。
歌聞いてめちゃくちゃ感動してるのも、マジでそう。このタイプって繊細過ぎるが故に自分を徹底的に守ろうとしてこうなってんだろうか。

暴力に周りが笑ってるのも、よくあるそういう演技じゃなくて、恐怖に対する防衛反応で反射的に笑ってるって感じで本物の空間。

主人公の性に合わないピアスが、The大学生。てか細かいところまで諸々いちいち解像度高くてすごい。お母さんとおばあちゃんに囲まれて三人暮らしなところまで解釈一致すぎる。
最後、見て!鳥✨!みたいなシーンで、鳥がバリバリ虫食ってて、カタルシス感じさせつつ全然世界は変わらず弱肉強食って提示してくれるの最高だった。

感じている世界を、サスペンスというエンタメの形にねじ込んで、見事に映画にしてくれて本当にありがとうございますという感じです。
酸