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フリーズ・ミーのmegurosのネタバレレビュー・内容・結末

フリーズ・ミー(2000年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

かつて3人組による集団レイプ被害に遭ったちひろ。逃げるように故郷を飛び出して5年、東京での居場所を突き止められてしまう。傷害で捕まった男の1人のための”出所祝い4Pパーティー”と称して男たちは1人ずつ家に押し入り、居座りだす。ちひろは彼らを1人ずつ撲殺(刃物はあるのに使わない...)、そしてフリーザーの中に冷凍保存して最終的には鑑賞、話し相手としていくのだが、斎藤工は序盤の戦いを”大怪獣バトル”と見事に評していた。

しかしそもそも、レイプ被害時の初期対応が全く違うだろう。警察に電話してレイプ被害を訴え、家族や彼氏に説明•相談すべきだったのでは?...という正論が真っ先に浮かんでしまい、女性脚本家の目は通したのか?が気になって途中集中できず。ちひろもまた狂っていたということであれば、竹中直人等はその狂気の最初の犠牲者として描き、松岡俊介の段階に至っては喰う/喰われるが逆転したホラーになっていても良かった。ラストに飛び降り自殺を匂わせるのではなく、男性の悪意こそが、男にとって天敵となる氷の女王を生んだ...みたいなストーリーの方がすっきりしたはず。

男たちとの戦いが終わって三台目のフリーザーを導入した後、ブレーカーとの戦いになったり、蚊や寝苦しさとの戦いになったり後半はコミカルで良かった。個人的なハイライトは”簡単に消える方法思いつくまでここにいようね”と凍った死体に話しかける場面。運送業者が「死んだペットを捨てずに冷凍庫で保存してるってこないだテレビでやってたな」と話していたが、やってないだろとツッコんでしまった。
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