昔、学校🏫で観た方も多いのでは？

私の1回目の記憶はいつどこで観たか曖昧で、今回2回目の鑑賞。

文部省特選映画。

1945年7月ビルマ戦線(現在のミャンマー)が舞台。

水島上等兵(中井貴一)、隊長(石坂浩二)がまだ若い。

なぜ日本に帰らないのか・・・戦争が残した傷痕について考えさせられる格調が高く品格がある昭和の邦画の名作。

有名な映画ですが初鑑賞です
思っていた内容とちょっと違っていました
笑われるかもしれませんが、日本人がビルマに行って出家し、僧侶になって修行して旅する話かと勘違いしていました
終戦記念日の今日、偶然観れたのはラッキーかも
心に響きました

乾いた大地を歩く僧侶を見たくて鑑賞。

戦争で死んでいった人々に対して、
ちゃんと弔えずどうすることもできなかった人々への罪滅ぼし、鎮魂を込めた、やりきれない（あくまでこちら側の）魂みたいなもののビジュアル化だと思いましたよ。

そんなにたくさんエピソードはないのですが、
絵画的に「乾いた大地を一人の青年が歩いている」だけで、ある意味で様々な物語を想起させられますので、大して語りを加えない方がドラマになるのでしょう。

Wikiで見ると映画で描かれていない結構強めなエピソードがあって、そっちも興味深いです。（まあ、テーマがぶれるので割愛するのは理解できます）

実際に水島のような生き方を誰かしたのかとか。
原作者が実はビルマに行ったことがない。とか、成り立ちからしてある種のファンタジーと捉えられなくもありません。

ちょっと意地悪い言い方をすると死に別れた人々への、生き残っちゃった側の自己辯護的なものも感じ取れます。


フジテレビの力もあるんでしょうけど、大ヒットしたというのは、その当時、何不自由なく、平和を享受して生きることのある種の後ろめたさみたいなのが共通認識があったんでしょうかね。
（今はそれすら無い気がします。。）わかりませんけど。

今思うとあそこまで徹底してレイテ敗戦の状況下を描く「野火」を作った市川監督が二度も映画にするというのは、どういう意思なんだろうかとは思いましたけど、「野火」と「本作」は彼岸と此岸の対のような位置にありますね。
両方あることによって得ることができる新たな視点というのが確かに生まれますね。
そういうところを感じとるためなのか、制作側の思いはわかりませんけど。