青二歳

大阪の女の青二歳のレビュー・感想・評価

大阪の女(1958年製作の映画)
4.8
現代劇の長屋もの!素晴らしい衣笠貞之助。戦後大阪の一画、芸人が集まった貧乏長屋。上方漫才の芸人魂。
芸人達のゲスいドラマに底抜けのお人好し京マチ子。惚れる。そして甲斐性なしおとっつぁん中村鴈治郎!もちろん助平ジジイ♡老いてなお益々盛んでございます。このお調子者がちょこちょこ動き回る姿がもう可愛くて仕方ない(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾♡

扮装踊りを披露してくれる船越英二は相変わらず器用。高松英郎…これは自分の知っている高松英郎じゃない…じゅ..純朴青年だと…( ;´Д`)さらにパントマイムまで…チラっとだけで誤魔化してますが白塗りメイクの衝撃。"天井桟敷"で観られるような道化スタイル。
さらに山茶花究のキャラクター!彼の関西弁のコケティッシュな響きにはいつ聴いても抗い難い魅力がある。そして倉田マユミの安定のヒス芸。御馳走様です。角梨江子のモンローのようなバタ臭いお顔立ちが今作ではまぁ品のないこと♡なんてチャーミングなんでしょうか。妹のトルコ嬢小野道子もよかった。
みんながみんな、カネに執着する地獄絵図のような長屋にあって、京マチ子の底抜けのお人好しがまぁ輝かしい。しかしこの長屋も醜く描かれない。みんな底抜けに明朗!
もう一度観たい。DVD化希望です。なお長屋はオールセット。大映美術えらい。
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