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パッチギ! LOVE&PEACEのkerokeromanのネタバレレビュー・内容・結末

パッチギ! LOVE&PEACE(2007年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

前回の主要キャストから
高岡蒼佑→井坂俊哉
沢尻エリカ→中村ゆり
と一変したところでまずパワーダウン感が否めない

そして何よりも、前作でも浅いなと思った在日にまつわる諸問題の問題提起が今作では完全に反日映画としてそこが主題のように作られてしまっていて、しかもそれを上手く作品として昇華することができておらず、完全な駄作になってしまっている

補足として、自分は特定の政治的な主義や差別意識はないつもりでいるが、その観点からみても幼稚な対立構図で諍いを煽るような作られ方には閉口せざるを得なかった

これはwikipediaにも書いてあるが各方面からも批判をされているようだ

更に、意味をほとんど感じない東京への舞台変更(一応、病院のためというのと芸能界関連の話につなぎやすくはなってるが後付け感が…)、妻が死んでる、なぜか桐谷健太も東京にいる、などなどの前作との整合性のとれなさが目立った

前作にも増して話の要素も多岐にわたり、息子の病気・藤井隆の存在・芸能界周りの話・父の戦争時代など、そのどれもが中途半端に描かれていて薄い

特に過去の戦争時代の描写はなくてもいいようなとってつけた感がひどかったし、その戦争時代のゴア表現が他の映画とは比べ物にならないくらい凄惨で気合が入りまくっており、むしろそこくらいしかこの映画を評価できるところなんてないのでは?と思ってしまった

最後の劇場のシーンも戦争には反対する割に暴力には賛成と思われてもしょうがないところが見え見えで、いったい何を考えてるんだろうと思ってしまった
LOVE&PEACEという副題ついてるけど...

締め方も全然締まらずただ終わっていくだけだった

前作パッチギもそんな好きな作品ではなかったけれど、ひとまずエンターテイメントの作品として体はなしていたと思うけれど、この続編に関しては完全に前作の足を引っ張る蛇足でしかないと思う
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