過酷な最前線から母を訪ねて急ぎ鉄の列車で逆走する青年。時間は限られており、一刻もはやく母に会い、抱き締め、家の屋根を直してやりたいが、困っている人を見過ごせない。しかし偶然訪れる甘い青春も捨てがたい。散々描かれてきた当たり前のはずの気づかい、優しさの中に見える真の英雄の姿に今一度立ち返ってみることを教えてくれる不朽のヒューマニズムであり、スペクタクルでもあり、芸術であり、胸キュンドラマでもある100点満点の映画。
スピッツ「甘い手」の間奏で流れる男女の会話はこの作品から引用されていることを知った。