河

オルエットの方への河のレビュー・感想・評価

オルエットの方へ(1970年製作の映画)
4.8
ものすごい没入感のあるヴァカンス映画 身内ノリをちゃんと最初から見せてくれるししばらく引き継いでいくから、ヴァカンスを見せられてるってよりはその場にいる感がある 変な発音の町のカジノの看板再度出てきた時とうなぎのバケツこぼした時の嬉しさ半端じゃなかった

この人の映画、仕事とか学校とかの日常とヴァカンスが相容れない二つの世界としてあって、同質な関係性でのヴァカンスにそれぞれ異質なものとして異性と日常世界が入ってくるから、常に緊張感とか不安定さがある ヴァカンスに別の世界持ち込んでくる人として仕事の上司がくるけど、別の世界だから上司でも立場が一番低くて、異性としての男はもう1人別で出てくる

そこが均衡取れてる間ひたすら続く多幸感あるシーンがずっと最高で、他人が楽しく船とか馬乗ってる映像がここまで嬉しいの不思議

関係性崩れてくるところの、カリーンの誘い方から双眼鏡から見える船のシーンのあのトーン一気に変えるような不吉さもすごかったし、残った2人がそれに気づいて冷めてる中、一人状況察せずにハイテンションにほろ酔いで料理してる上司のシーンのあのコミカルさに加えてなぜか異様にサスペンスもある撮り方、名シーンだと思った
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