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オルエットの方への4のレビュー・感想・評価

オルエットの方へ(1970年製作の映画)
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11ヶ月の仕事漬けと1ヶ月のバカンス。
溢れるような速さでスクリーンの隅から隅まで楽しさが充満し、その楽しさが最高潮に達したとき、満ちた楽しさは波のように緩やかに引き始め、終盤の「今日なにする?」という一言で彼女たちは日常に引き戻され、同時にバカンスの終わりを悟ってしまう。人生の波が映画の中で見えてしまう。
ずっと笑って楽しんでる姿はまるでドキュメンタリー映画を観ている感覚を呼び起こすが、前半のカメラ目線のモノローグや、船からのショットと沖からのショットの切り返しは断固として劇映画を主張する。
人の登場によって物語の展開が作られ、魅力的なキャラクターが予想できない物語を魅力的にする。キャロリーヌはずっと可愛いし、ジルベールは走ってるだけでも信じられないくらい面白くて笑える。みんな好き。最高の夏。
ちなみに一番最初にはっきりと笑いが起こったのは「ハゲてたのね」だった。
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