ルサチマ

ひかりのおとのルサチマのレビュー・感想・評価

ひかりのおと(2011年製作の映画)
4.3
鎌田哲哉が今作の岡山での上映会に向けて執筆した批評性の高いコメントに監督がどう答えたのか非常に興味深い。

ーーこの映画はまぎれもなく秀作だ。「牛飼い」達の「新しき歌」(伊藤左千夫)を熱情的に交響させたからだけではない――「歌」が誕生するために、ひそやかな「偶然」の手助けがどれだけ我々に必要か。この洞察を明示した事実によってそうなのだ(雄介と義行の議論の前後を見よ)。だが、評者には強い疑問もある。たとえば東京のフリーターの描き方、これは「地方」に媚びる貧しい紋切型ではないか?何より、「農協」のあり方を自問せず農村の「しがらみ」の核心が扱えるのか?トークでそれを聞かせてくれ。徹底的に話してくれ!
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