Ark

サイコのArkのネタバレレビュー・内容・結末

サイコ(1960年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

2024-50
マリオンはある日、職場で預かった4万ドルを持ち逃げして、通りがかったベイツ・モーテルへ宿泊するのだが……。



有名な風呂場のシーンが来たとき、おー!となった。絶叫中のジャケットからお化け系ホラー映画というイメージがあったので、人こわ系サスペンスとは意外。モノクロなので暗所の闇が濃くて、不快な雰囲気が増幅している。

ドラマの『ベイツ・モーテル』はこれが元だったんだね〜。観たことないけど話はなんとなく知ってるので、オチが予想出来てしまった。知ってなくてもあちこちで使い回されてるオチだから分かるかも。

最初母親を剥製にしてるのかと思ったけど違った(笑)

男の愛人のOLが犯罪に走るところ、人気のない場所に立つ寂れたモーテル、ノーマンの不気味さ、シルエットのみで姿が見えない母親など、なんとも言えない不快感と不信感に満ちている。

1時間くらいで主人公だったはずのマリオンが殺されるという展開に意表を突かれた。シャワー中に殺されるのトップクラスに嫌だな〜(笑)

ノーマンはサイコパスだけど、マヌケで完璧じゃないところが人間らしくて好き。

実父の死後不安定になったノーマンは母親との二人の世界で生きていたが、母親に恋人ができると母親と恋人を殺害。母親を地下の貯蔵室に移し保存処置を施す。その後、母親の人格がノーマンの心の中に生まれ二重人格に。しかし最後には完全に母親の人格だけが残った……。なんとも気持ち悪いオチ。最後に一瞬母親とノーマンの顔がダブる演出がされてるのが細かいな〜と。

本作の原作はロバート・ブロックの同名小説で、その小説は実在の殺人犯エド・ゲインをモデルにした作品らしい。彼は2人の女性を殺害した他、他人の墓を掘り起こして死体を持ち帰り、パーツごとに分けて家具を作っていたとのこと。かなりグロテスク。どう考えても正気の沙汰ではないが、やはり精神異常につき無罪となり精神病院に収容されたらしい。
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