もものけ

スポーンのもものけのネタバレレビュー・内容・結末

スポーン(1997年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

定期的に鑑賞しております👍

アメリカ合衆国諜報機関A6の工作員シモンズは、作戦で民間人を巻き込んでしまうことに憤慨し、局長へ退職を願うが次回作戦の成功を約束に認められる。
仕方なく北朝鮮の化学兵器プラントの破壊作戦へ向かうが、それはシモンズを殺す罠だった。
焼き殺されたシモンズは地獄へと墜ちる炎に焼き尽くされ、死んだはずが大火傷を負って目覚める。
地獄の悪鬼クラウンに、地獄の軍団を率いる司令官となり、天界へ闘いを挑むならスポーンとなり復讐を果たさせると誓い、新たな身体と共に復讐の旅に向かう。


感想。
まだ未発達時期のCGIでありながら、その変身シーンや風にはためく漆黒のマントなど、映像センス抜群でアメリカンコミックを映画化した作品で、当時は度肝を抜かされた思い出がありますが、ややチープな展開と終始お下品なジョークで、さほど人気はなかったイメージです。

個人的には、昨今のDCコミックやMARVELコミック作品の大ヒットの先駆け的アクション映画で、比べてしまうと時代が古い為に迫力などは劣ってしまいますが、暴力的な地獄の悪魔達を映像で魅せてくれ、勧善懲悪ではないダークヒーローとして描いた物語に惹かれました。

コミックヒーローとして珍しい黒人を起用している点も新しいです。

制作費の都合か、B級アクション映画レベルで尺も短く、とはいえスポーン誕生秘話的なストーリー構成とラストに続編を期待した作品でした。
しかし、アメリカでリブート版の制作があるとのことで、シリーズとして期待を膨らませてしまいます。

悪鬼クラウン役のジョン・レグイザモがコスチュームで本人とは判別できない演技ですが、終始お下品ジョークでハイテンションにバカキャラ全開の演技力は作品を盛り立てており、そのバカキャラと正反対のおぞましいヴァイオレーターに変身する様とのギャップで楽しませてくれます。

とにかくVFXを駆使したCGIでの各シーンが作品の醍醐味で、パーティーで天窓を破り登場するスポーン、ヴァイオレーターの変身シーン、地獄の炎へ墜ちるシーンなど、暗いトーンながら鮮やかな炎の輪を潜り墜ちる演出は、聖書などの地獄を映像として非常に怖く美しく表現していて、抜群です。
1997年作品とは思えない斬新さは、今も色褪せないです。

個人的にはアメリカンコミック映画の中では、かなり評価できる作品に、5点を付けさせていただきました!!
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