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ヘヴンズ ストーリーのdarumaのレビュー・感想・評価

ヘヴンズ ストーリー(2010年製作の映画)
4.0
瀬々敬久監督の4時間超え、GYAOに来てたので観ました!凄いねさすが4時間超え…(←リピートくどい)瀬々監督、全部載せ!って感じです。撮りたい物を撮り切った感。

端的に言うと
・不条理
・許し(ちょっとニュアンス違うかも…巧い言葉見つからず)
・原罪
かな?
(許し よりも、再生 の方が合ってるかも)

4時間超えといえば(私の中では)濱口竜介監督の親密さなんですが、また違った感じ。でも共通するのは、尺の長い作品は監督の言いたい事がめっっっちゃ詰まっている!!ということ。とにかく濃かった。

親密さははっきり言って、理解できたとは言い難いんですが、本作は何となくはわかるような…エンタメに振ってる部分が多分にあるので(特に後半)、観易いといえばそうかも。でも、結構癖が強いと思います。

キャストはもう、ツボすぎた!!
どんだけ私の好みの人を揃えてくるの…って感じ。
村上淳さん、柄本明さん、光石研さん、佐藤浩市さん、古舘寛治さん、吹越満さん、津田寛治さん。何気にめちゃめちゃ豪華じゃないですか!?
(出番の多少はあります)
川瀬陽太さんも分かりました!
片岡礼子さんと渡辺真起子さんが出ている作品は鉄板という説。

メインで出てる方も見た事あるけどスッと名前が出てこない…誰だっけ?
長谷川朝晴さんと忍成修吾さんか!

あと、車椅子の方…あの方が山崎ハコさんですか!!
(名前だけは知ってた。バイプレで知った、笑)

菜葉菜さんって方も最近お名前を見かけた事があって(確かムラジュンさんの新作に出てませんでしたか?観られてないんですけど)、この方ですか!!
(何故か私の中では松崎ナオさんだった…NHKドキュメント72時間の主題歌を歌っている方です。全然違うんですが…苦笑)

そして!!
江口のりこさん。
一番びっくりしました…

このモチーフの作品はいくつか観た事がありますが(内容をしっかり憶えていないけれど)、やはり監督さんや作家さんたちにとっても、それだけ衝撃的な事件だったんでしょうか…

オムニバス形式だということは観る直前に知って、実際、断続的に観たので最初の方は既に細かい事を忘れてしまったんですが、前編と後編の間
「ダメだと思います」
(だったかな?)この台詞が一番印象的だった。

でも、ほかにも衝撃的な設定や撮り方が多数。

純粋に映像が綺麗だな…と思った。
北海道ではなかったと思うんですが、まさに!雪国の道が見事に撮られていた(一瞬、冬になったかと思った。自分が知っている雪道と同じだった)。撮影監督さんの手腕が素晴らしいと思う。
ただ、手ブレ感のある臨場感溢れる映像が結構あるので、酔いやすい方は要注意です。
(実は自分が密かに酔いそうになった。でも、ずっとではないので大丈夫)

観始めは純粋なオムニバスで、連鎖しているだけかな…?と思ったんですが、見事に絡み合ってきます。設定が凄い。
そして、とにかく、これでもか!これでもか!と社会派要素が詰まりまくっています。
(細かく書いちゃうとつまらないので、観て、圧倒されてください)

だいぶ前、まだフィルマを始めるより前に、映画好きの方から長編だとは聞いた事があって(レンタルにあったんだけど2枚組だった!と言われていたかな?)興味はあったんですがなかなか観る機会はなく…こんな感じなのか。観られてよかった。

瀬々監督の後継作の原点になっているような作品。
(というほど監督作を網羅できていないんですが…そんな私ですら、そう思うような作品)
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