停滞

ヌーヴェルヴァーグの停滞のレビュー・感想・評価

ヌーヴェルヴァーグ(1990年製作の映画)
3.9
正直眠かったのもありゴダールの決別並みによく分からなかった。しかし村上龍との対談も含めて良かった。
この「(映画が)分からない」というのは、物語として話の筋として自分の頭の中で整理されていないことと認識し相対化できた。映画は別に小説じゃないんだから、脚本に依拠する必要性もない、むしろ歪。
何が話の筋の対極にあるかというのは、映画をみて何を覚えているか?と問うといい。つまり、映画は映像と音楽でイマージュを生み出すんだから、映画の記憶には鮮やかなショットや音によって想起されるイマージュがあるべきだろう。物語性というのはあくまで二次的産物だと。

これに従って考えると、ボートから落ちて伸ばす手や、前後のショットの音が入り込み音でショットがダイナミックに繋がれるシーン、引きの横移動など、まぁいいんじゃないでしょうかという印象になる。今度見るときはストーリー含めたテーマ性と絡めて味わいたいところじゃ。
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