TsuchiyaNana

落穂拾いのTsuchiyaNanaのネタバレレビュー・内容・結末

落穂拾い(2000年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

映画中のアニエス・ヴァルダの
「画家は肖像画しか描かない」という言葉が印象的。
ヴァルダもまたドキュメンタリーという社会の事象(リアル)を撮りながらも、時折自分の手を写してみたり、自分の好きな天井のカビに想いを馳せたりと、主観に帰ってくる。
彼女の映像作品は、たぶん彼女の肖像画として機能してる。

町中に捨てられたもの(それを捨てられたと捉えるかどうかも個人の主観に基づく)を、廃棄物と捉えるか、宝と捉えるかはその人の人生や生活や感情が決めるもの。
そうやって、個人個人が、自分自身の人生の中で培っていく価値観や感情を、「拾う」という行為の中に丁寧に見出していく姿(映像表現)がとても腑に落ちた。
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