まあ、とにかく映像がすばらしいですよ。
一時期、ハリウッド映画も、CG多用で
薄っぺらい映像が増えていたように感じていましたが、
そういった不自然さは全く感じさせませんでした。
作り込みが念入りすぎて、あらが全く見つからないです。
ストーリーはありきたりなもので、驚きはないですが、
これくらいシンプルだと、映像に集中できて良いと思います。
設定で、ちょっと面白いのは、主人公が異星世界に入るのに、
アバターという装置を介していることで、
リアルである異星世界が、ヴァーチャルであるかのような錯覚を誘うところです。
リアルという設定で非常にリアルに作り込んだヴァーチャルを、
リアルではなくヴァーチャルに錯覚させるとは面白いなと思いました。
異星人の娘が最初は気持ち悪いんだけど、だんだん可愛く見えてくる、
というような評を聞いたことがありますが、
序盤のツンツンしていたときが良かったのに、なに言ってると思いました。
むしろ、シガニー・ウィーバーと主人公の若者は、
人間時よりもアバター使用時の方が断然可愛くなっていて、
ずるいじゃないかと思いました。
池袋シネマサンシャインの3D方式はXpanD社のもので、
この方式は眼鏡が重いとの不評を聞いたことがありますが、
私は眼鏡の装着感に関しては、それほど違和感がありませんでした。
むしろ、残念だったのは、技術上コマ割り数が半分になったことによって、
動きのスムーズさが失われて、リアル感を損ねていたところでしょうか。気のせいかもですが。
前から5番目(実質一番前でしたが)の中央の席で見たのですが、
それでも前に飛び出る映像の時には、特に縦方向の画面の狭さを痛感させられます。