けーはち

トゥームストーンのけーはちのレビュー・感想・評価

トゥームストーン(1993年製作の映画)
3.3
伝説的なOK牧場の決闘の史実──人間ドラマ部分に脚色はあれど出来事は事実に忠実な形で描かれている。決闘自体は30秒のうちに発射された30発程度の弾丸で終わった。その決闘に至る諍いや決闘後の血で血を洗うカウボーイズとの復讐戦がかなりの割合。

ズルさも弱さもあり、兄弟を巻き込んで憎まれる、必ずしもヒーロー然とはしていないワイアット・アープ(カート・ラッセル)。その代わりにドク・ホリデイ(ヴァル・キルマー)が新選組の沖田総司のような肺病患いで喀血する激強達人で、死に場所を捜すついでに友のために身を投げ出す青白いイケメンに描かれている。二人の友情ドラマとして観るのは良いが、現代人が共感できそうな人物像の描き方はしていないし、そのくせ画は人物にグッと寄る構図が多くて迫力や面白みはそれほどないなぁ。