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散歩する霊柩車のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

散歩する霊柩車(1964年製作の映画)
3.7
タイトルが強烈。先に観た「クレイジー・イン・アラバマ」のマイカーが霊柩車だったので霊柩車つながりで。こちらの方が断然クレイジーでした。二転三転し、先が見えないブラックコメディ。なかなか面白かったです。

西村晃と春川ますみが夫婦でグルになり、妻の浮気相手を脅す悪事を企てるけれど…欲にかられる登場人物みんな悪い人。

劇伴はヒューどろどろの効果音が笑えます。

人物アップの撮り方がインパクトあって効果的。西村晃は相当に怖い。渥美清の笑わない目はなかなか凄みあります。金子信雄さんはお料理の先生だったのに、ここでは政治家の先生。

曽我廼家明蝶、小沢昭一、花沢徳衛、加藤嘉、浜村純、大辻司郎、岡崎二朗、等々、ひとクセある役者ばかり。

1964年の東京の街や暮らしが見られたのも楽しかった。東京オリンピック景気で浮き足だち、お金がすべてになった時代の始まり。ある意味戦後復興の到達点だったの🦆。

デコった霊柩車がお散歩どころかビュンビュン走ります。

佐藤肇監督は怪奇、SF、アクションを主に映画、テレビドラマを撮り、インパクトある演出でタランティーノ等海外からも評価が高いそうです。初めての監督だと思っていたら、テレビドラマは知っている作品ばかりでした。
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