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暗殺の森のhabakariのレビュー・感想・評価

暗殺の森(1970年製作の映画)
4.5
弩級の傑作。非直線的な語り口は全く好みではないが、圧倒的な光と影の暴力の前ではひれ伏すほかない。盲人たちのパーティ→酒場でのダンス→集団でのめった刺し→体制崩壊を祝う群衆の行進の数珠つなぎなんて(そして殺人のときだけ止まる音楽も)あまりにも表象的だが、それに勝る悪魔的な画の強さよ。
個人的ハイライトは父親を見舞うシークエンス。ロケ・カメラワーク・人物の動線・編集全てが噛み合い異界を現出させる。あとは最終盤のステファニア・サンドレッリの足。笑顔を失った女の生足と影、官能と退廃。
公開時ベルトルッチ29歳、ストラーロは30歳‥‥マジで嫌になるな。
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