陽

暗殺の森の陽のネタバレレビュー・内容・結末

暗殺の森(1970年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

暗殺の森 観た。良かったです。
このクレリチのような生き方?というか、大勢が向く方に自分も向くというような生き方って、多分誰もがなりうるよな………
色々感情がぐちゃぐちゃになった。

クレリチの正常を追い続けるきっかけ?を知っていく度に、悲しい人生だなと思ってしまう。
実際身近に彼のような人がいたら、なんで流されるだけなんだとか色々思っちゃいそうだけど、クレリチはクレリチなりに考えて"その時に勢力のある方へ向く"という選択をしているのが分かって、流される選択をする人の一例のようなものを見れてよかった。

なんだかんだ自分もそういったところが無いという訳でも無いと思っているので、客観視できるようになった気がする。

最後に友人を売って、そのままデモ?と共に去っていくのがしんどかったな………
最後までずっと彼は流されて正常を追い続ける人なのだなと……

始めはよく分からんな……と思いながら観てたんですが、じわじわと分かってきて、これクレリチどうやって今後生きるの?と思いながら嫌な予感しかしなくて……
彼が死ぬようなことは無かったけど、でも最後まであのままで………ちょっと悲しい終わり方だなと思いました……。でもクレリチらしい終わり方で、作品としては最高の終わり方をしていて、観た後にグワ〜〜ッと来た。
頭スッカスカの状態で観たので色々わかってないところもあるだろうけど、2回目があればその時はもっと色々考えて観るんだろうなと思う作品。多分何度観ても考えさせられる作品だなと……良い映画でした。

YouTubeのシネフィルWOWOW+の方で観させて頂いたので、コメント欄でこの作品を観た方のコメントに目を通させて頂いたのですが、ある方が「暗殺の森の原題を日本語訳すると『体制順応者』であった」と言っておられ、なるほどな〜!となりました。
邦題がなぜ暗殺の森なのかは映画の後半の教授のシーンからか?としか思ってないのですが、この原題の言葉が的確過ぎてこれか!!!となった。良い題名。
陽