のんchan

ビハインド・ザ・サンののんchanのレビュー・感想・評価

ビハインド・ザ・サン(2001年製作の映画)
3.6
『セントラル・ステーション』『モーターサイクル・ダイアリーズ』は大好きな作品💗
ウォルター・サレス監督作品を少しづつ大切に観て行こうと思ってるんだけど...
同じ監督でも作風は様々。
やはり最初に挙げた2作品超えは無理だろうね。


1910年ブラジルの荒地を舞台に、2つの家族が土地争いを繰り広げるお家戦争。先祖代々から撃ち撃たれ...虚しい争い、それを終わらせようとする若い兄弟の愛の物語です。

靴もない時代、もちろん風呂も無いわけで、ブラジルの暑い暑い日差しの中、昼間の作業でぐっしょり汗をかいても着替える洋服もなさそう。
楽しみは皆無。勉学もなし。ただただ、サトウキビを収穫して砂糖を精製して街に売りに行く。粗末な食事をして寝るだけ。

そんな中でも幼い弟と青年になりつつある優しい兄。2人の触れ合いがなんとも良い。
父の命令である夜明け前、兄は、その上の兄の復讐の為、敵の家へ行く。
殺し合いが始まり、兄は撃ち勝つ。
そんな家庭に生まれた運命であっても、もう弟の為にも戦いは止めたかった。

両家の中で申し合わせがあり、常々撃ち合っている訳でなく、次の満月の夜までは静観すると決め事をする。

撃ち合い禁止の期間に、どさ回りのサーカスの娘と出会い、兄と娘は一瞬で恋に落ちる。そして一夜を共にし大人になる。
が....次の朝、弟が撃たれる。

少し寓話のような展開もあります。
青い空、樹々、大木に作られたブランコがとても印象的。
そのブランコから兄が落ちる。もしや死んだ?と家族に緊張が...兄は死んだフリ。
その時、母が笑い、笑い顔など見た事なかった父が笑う。口を大きく開けて笑う。その時に見える汚い歯。兄弟は唖然となる。

流石にカメラアングルは秀逸でした🌟

そして、兄役ロドリゴ・サントロの甘〜い眼差しは、たとえ汗みどろであっても蕩けそうです✨
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