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リスボン特急のkojikojiのレビュー・感想・評価

リスボン特急(1972年製作の映画)
3.5
#1185
1972年 フランス🇫🇷映画
監督は「サムライ」「仁義」のジャン・ピエール・メルヴィル

この映画、アラン・ドロンとカトリーヌ・ドヌーブの「歴史的」な共演の実現と、カトリーヌ・ドヌーブの美しさ以外に見どころはない。
カトリーヌ・ドヌーブとアラン・ドロンが同じ画面に並んで映る、しかも絶頂期の二人、何も言わなくてもすごいと思ってしまう。痺れる。
もちろんこれだけで合格💮

メルヴィル監督も、二人の共演で満足したのか、サムライ、仁義ほどの冴えがない。
残念ながら、せっかくの共演なのに二人の持ち味を活かせていないのだ。

シモン(リチャード・クレンナ)はナイトクラブの経営者だが、実はギャングという裏の顔を持つ男。
シモンは仲間のルイ、マルク、ポールと小さな町の銀行を襲撃、大金を強奪する。その際マルクが撃たれて重症になる。

パリ警視庁のエドゥアール・コールマン刑事(ドロン)は、ある組織が麻薬をリスボン行きの特急で運び出すという情報をキャッチする。
そしてリスボン特急は運び屋を乗せてパリを出発した。シモンら3人はヘリコプターを使った作戦でその麻薬を横取りした。

数日後、口封じで殺害されたマルクの死体が発見される。コールマンはマルクの身元から犯人を割り出す。その犯人は…

実はシモンとコールマンは堅い友情で結ばれた戦友同士なのだ。しかも、シモンの女カティ(ドヌーブ)とコールマンは愛しあっていた。
こうしてストーリー書くとそれなりに深みがありそうなのだが、残念ながらツッコミが足らない気がする。ドロンの刑事役も残念ながら似合っていない。彼はやっぱり犯罪者が似合う。
どちらかというとシモンが主役のような映画になってしまっている。


それでこの三角関係、どこか既視感があると思って考えていたら、そうかと思い当たった。
そうだ、日活映画「赤いハンカチ」だ。
もちろんストーリーは全く違う。しかしなぜか似ている。
シモンは二谷英明、コールマンが裕次郎、カティが浅丘ルリ子。特にシモンの雰囲気がそのまんま二谷英明だ。だからどうだというようなことは何もない。ちょっと思いあっただけ。
ちょっと飛躍し過ぎ😁


最後に、私はドヌーブファンで彼女の映画のレビューを書くたび、彼女が美しいと書いているがこの映画で「彼女が美しい映画ベスト3」が決まった。もちろんこれは独断と偏見によるものです。悪しからず。

1位「リスボン特急」
2位「幸せはパリで」
3位「哀しみのトリスターナ」
つまり1969年から1972年あたりが一番綺麗なのだ。個人的な趣味で言うと。😁


2023.05.14視聴219
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