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流れるのkiyoのレビュー・感想・評価

流れる(1956年製作の映画)
5.0
この作品は“時という流れる水に触れて掬ってみるような映画”だと私は感じた。
僅かに残った雫がなんともいえない余白を残す巧妙な演出術は、時代性を扱ってきた成瀬の最高傑作なのではないかと思う。
大学1年のときに、はじめての新文芸坐ではじめての成瀬の作品が本作であったことは本当に幸運だったと思う。ちなみに『乱れる』との二本立てだったが、それ以降、成瀬に心酔することになったのは言うまでもない。
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