成瀬巳喜男作品の中にあっても、別段ドラマティックな展開があるわけでもなくかなり地味な方なんだが、何?この尋常じゃないジワリ具合。
何に、こうもジワるのか言葉にできないんだな、優れた映画になるほど。
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男に弄ばれ、世間に翻弄され、まるで川の流れの様に、逆らえずに衰退していく老舗の花街の芸者置屋を、当時の市井の風情を入れながら、家政婦が来て去る(おそらく)までの短い真夏の期間だけ描いた、珠玉の作品で…
>>続きを読む西川美和監督が成瀬巳喜男作品の中で特に好きだとインタビューでおっしゃっていたので見ました。
(https://kunel-salon.com/live/153279/)
「コロッケはいいねえ、安く…
冒頭タイトルシーンの隅田川...!川に沿って町が広がり、建物の背は低く空が広い。
今は殺風景な柳橋が、没落しつつもまだ花街であった頃。昭和30年代独特の、変わりゆく柳橋の空気を感じることができる。
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<花街に生きる女たちの哀歓>
東京の花街にある芸者置屋つたの屋は、格式は高いが台所事情は苦しかった。芸は一流だが算盤がうまくはじけない女将、芸者の家に育ちながら芸者を嫌い生真面目に生きようとする娘…
◆いやぁ~、なんとも素晴らしい!
◆いわゆる〈女性映画の成瀬〉作品の中では、これが一番好きかも……
◆田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、中北千枝子、賀原夏子に岡田茉莉子と、昭和の名女優総…
このレビューはネタバレを含みます
20240215 シネ・ヌーヴォ 10/10
傑作だった。ラストの三味線シーンの長さが良い。意地の悪さというか冷たさというかニヒルというか、そういうものがあまりにも日本として存在し、流れて行くすべて…