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恋の時給は4ドル44セントのtakのレビュー・感想・評価

恋の時給は4ドル44セント(1990年製作の映画)
2.5
閉店後の店内で好きな人との楽しい時間。邪魔も入らず、二人だけの世界。思い出すのはチャップリンの「モダンタイムス」や80年代の「マネキン」。素敵な場面だったよね。

ジョン・ヒューズが製作、脚本を担当した本作は、閉店後のショッピングモールで素敵な女性と二人きりに♡というハプニング、ところがそこに強盗がやって来た!というお話。同じ年にジョン・ヒューズが脚本を書いたのが、あの「ホームアローン」。家で一人きりになってしまった少年が、好き勝手を楽しもうと思ったらそこへ強盗が…。あれ?なんか似てない?

「ホームアローン」が成功作なのは、少年の愛らしさとジョン・ウィリアムズの音楽、強盗役二人の身体を張ったコミカルなアクションの面白さがあるから。「恋の時給…」は舞台が夜のショッピングモールだから、カルキン君並みに反撃に使えそうなものは満載だし、追いつ追われつの面白さだって、舞台が広いだけに盛り上がっても良さそう。だけど最後までこの映画は盛り上がらない。

すべてはジェニファー・コネリーのせい♡彼女が主演の男子と強盗をどっちも翻弄しちゃうような役柄を演じて、鑑賞する僕らもジェニファーに集中してしまう。あの頃のグラマーなジェニファーがタンクトップ姿で駆け回るんだから、もはや筋書きすらどうでもよくなってくる♡。

ショッピングモールの夜間清掃やってる冴えない男子が、強盗を捕まえた大手柄、キャリアアップにつながりましたとさ、との成功物語になり得た話かもしれない。ジェニファー抜きなら。もしかしたら青年版「ホームアローン」だったかもしれない。いや、無理か。彼女との距離がちょっと縮まりましたとさ、という半端な結末。そして多くの人にとって、白いタンクトップ以外何も思い出せない映画になっちゃったのだ♡。
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