モーツァルトを題材に『アマデウス』を撮ることはできても、バッハを題材に『ゼバスティアン』を撮ることはできない、という記述を、どこかで読んだことがある。その人生も音楽も、一般的な意味でドラマにはなりに…
>>続きを読む厳格な作品だと思った。演奏はワンショットで収め、同録。また、バッハの楽曲を当時の楽器で忠実に再現するというストイックさ。一見ライブ映像のような体裁に聞こえる今作品は、あまりにも抑制の効いた鑑賞を強…
>>続きを読むヨハン・ゼバスティアン・バッハの妻アンナ・マグダレーナの手記をもとにバッハの音楽活動を辿る、バッハ好きの人にとっては垂涎ものの作品。
冒頭、好きな曲「ブランデンブルク協奏曲第5番」で始まりテンショ…
堂々としていて、どこまでも精神的に奥深いもののある安定した厳しさを失わない音楽、グスタフレオンハルト。
究極の喜びとして聴きながら、同時に単なる愉楽でなく、存在の深みのようなところで受け止めるという…
「アンナ・マグダレーナ・バッハの年代記」
冒頭、ブランデンブルグ協奏曲第5番。妻である女性の独白、ピアノを弾くショット、貴重な音と映像資料、厳格なショット構成、存在する人物と風景、フレーミング、ガ…
映画作家ストローブ&ユイレの名を世に知らしめた野心作。ブレッソン以上にストイック。劇映画的要素は皆無に近い。ここではただバッハの楽曲が次々に演奏され、二番目の妻アンナが日記に記した夫のことが彼女自身…
>>続きを読む宮廷音楽家としてのバッハを描く眼差しは決して神格化されることなく、淡々と年代記的にテクストと演奏が交互に輪郭を描いていく。感情移入することもなくただ観客として演奏を聴き味わうという姿勢を促される。こ…
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