Krate

ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖のKrateのレビュー・感想・評価

2.5
ジョージ・A・ロメロはゾンビというイメージが強いが、この映画は意外と普通だった。時代もあるが内容はチープでお世辞にも面白いとは言えない、ギリギリ視聴に耐えられるレベル。この映画は当時の体制への皮肉や批判が込められているらしいが、今となっては虚しさが漂っている。

人が死ぬ描写の軽さは仕方ないとして、せめて話はもう少し作りこんでほしかった。細菌兵器がヘリの墜落で流出したというのは、ありがちだがまあいい、その後の住民を高校に集めて隔離するのもわかる。でも、その過程の中で軍が平気で住民に発砲したり、住民が軍に対して銃撃戦をしかけるのはリアリティに欠けるし、動機が薄い。ゾンビが出てこない人対人なら、その部分が弱いと映画内の人たちは一体何をしているんですか?と疑問しか湧いてこない。その行動を混乱で片づけることもできるが、それとは違う薄っぺらさを強く感じた。
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