ずどこんちょ

名探偵コナン 天国へのカウントダウンのずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.4
黒ずくめの組織のジン、ウォッカが本格的に動き出す劇場版。当時は興奮したものです。
この二人がこんなに多くの台詞量で会話していること自体、20年以上経った今でもまだレアなシーンだと思います。

前半はツインタワービルに関わった人々が巻き込まれる連続殺人事件のミステリー。
後半は爆発するタワービルからの脱出を図るサスペンスドラマです。タワービルを爆破させたのはジンとウォッカです。
彼らは組織から逃げ出したシェリーの抹殺を狙っており、ビル爆破という重大事件を巻き起こします。
鈴木園子がいつもと違うシェリースタイルの髪型を見せるのも珍しい。そのせいでジンから勘違いされて狙撃されてしまうのですが…。

そもそもこれだけの重大事件でありながら、いまだ警察は犯人特定に至っていないということは、未解決事件になっているということで。
歴史に残るとんでもない未解決事件だと思います。

灰原が「私には居場所がない」と呟いた後、少年探偵団たちが無邪気に灰原さんの机はここだよと教えてくれるのは、なんともいじらしくて愛おしい交流でした。
純粋な子供達の彼らだからこそ、灰原のような心の闇が大きい大人は救われます。

爆風に乗って車で脱出するラストに向けて、30秒カウントダウンができる歩美のエピソードもナイスな伏線でした。