ロクシ

バーディのロクシのレビュー・感想・評価

バーディ(1984年製作の映画)
4.0
アイウィッシュ アイワー アバード
純文学っぽい作品だった。
鳥になりたい…って悩める思春期なら一度は思うんじゃないかなぁ
周りに合わせなさい、将来のために役立つことをしなさい。
思春期を拗らせすぎて鳥籠に入ろうとするバーディは、現代社会に閉塞感を感じる若者を表しているのかも。
30年以上前の映画だけれども。

アルがニコラスケイジに似てるなーと思ったらニコラスケイジだった!

バーディの人の演技力がすごい。鳥に憧れて、人間社会になじめなくて、いっそ死んで鳥になりたいと願う。女性に興味がないのに、飼っているカナリアとデートする夢で夢精まで…😵
そんなバーディの鳥妄想に付き合うアル。優しい。
アルは女の子大好きな今時のやんちゃな若者だけど、バーディに対して自分にはない行動力、瞬発力に惹かれてたんだろな。
バーディは今で言う発達障害の類いなんだと思うけど、お父さんとツンデレのお母さんもなんだかんだで見守ってあげてて優しい。
ベトナム戦争は当時学歴のない若者は行かないといけない雰囲気だったのかな。
本気で鳥になろうとしたバーディを否定していたアルが、PTSDで現実に絶望して自らも鳥籠(閉鎖病棟)を選んだ時、バーディはやっと喋った。そして二人は鳥籠から飛び立つ。
ラストは急にコメディになって笑った。鳥側になったアルの妄想…とも取れるけど、これからの明るい未来を示唆しているってことだったらいいなぁ。
ロクシ

ロクシ