佳奈

ダンサー・イン・ザ・ダークの佳奈のレビュー・感想・評価

3.5
鬱作品として名が挙がることもあり、タイトルは知っていたけどなかなかタイミングがなく、配信終了間際にネトフリで鑑賞。

確かにラストはハッピーエンドではないけど、胸糞映画との評とはまた違うような。
若い頃に見ていたら、暗くトラウマ的映画だったかも知れないけど、子どもがいて子育てをしてという中で見るとセルマの母親としての気持ちに強く寄り添えて、彼女の強さにグッとくるものがあった。

それでも、ラストシーンの画のインパクトが強くて見終えたなんとも言えない気持ちが押し寄せてきたし、結末へのやるせなさに胸が痛くなる。

それとこんな暗い雰囲気でミュージカルとはびっくり。セルマの妄想の世界のミュージカル。辛いシーンで繰り広げられることが多かったけど、現実逃避としてではなくセルマが心から音、リズム、ダンスが好きだから妄想に入っていくのが救いだった。挿入されるタイミングや歌声とも相まって切ないんだけど楽しげで、力強くもあり妄想である脆さもあり、ミュージカルシーンはとても好きでした。
佳奈

佳奈