ポンコツ娘萌え萌え同盟

ファウストのポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

ファウスト(1926年製作の映画)
3.9
第二部の尺足りなくねと思いながら観てたらファウスト第一部で終わった感じ。以前に読んだゲーテ版ファウストと内容が異なる部分はあるけど終盤の改変でグレートヒェンとファウストの純愛にちょっと感動しちゃった。

他にもファウストいえば数年前に見たヤン・シュヴァンクマイエル版の狂気と幻想っぷりにインパクトを受けたんだけど、対してムルナウ版のファウストは重厚な雰囲気はあるね。
ムルナウの映像は毎度のことながら面白いんだけど、
中でも光と闇、神聖さ、そして文学性も感じるような明暗の付け方が本当にムルナウは上手い。
そして何よりも映像合成の使い方がムルナウ作品の中で特に洗練されていて面白さとともに楽しさも感じた。ファンタジーの映像として見応えがすごい。
特に街を覆う巨大メフィストの場面でもガッシリ心掴まれたね。

あとなんと言ってもグレートヒェンの可憐でかつ美人だった。だけど終盤の受難を受けたグレートヒェンのボサボサっぷりに衝撃を受けたし、牢のところで輝いてた頃のの映像を持ってきて対比と心情を描いてて心にぐっさりきた…