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キャノンボール 新しき挑戦者たちのMOCOのレビュー・感想・評価

2.5
「チャーリー、あなたは本当に優しいのね」
「そう言う君は特別な存在だ。
君が大スターになっても会ってくれる?」
「もちろんよ。
お高くはならないわ」

 バート・レイノルズ 、ドム・デルイーズ、サミー・デイヴィスJr.、ディーン・マーティン 、ジャッキー・チェン 等による「The Cannonball Run (キャノンボール)」「The Cannonball Run 2(キャノンボール2)」のパート3は何故か「Speed Zone!」邦題は『キャノンボール3 新しき挑戦者たち』出演者は一新!どこをとっても別物なのですが、EUタイトルは『Cannonball Feaver』と、いう訳でこれは正式なパート3、なのに何故か日本ではDVD化されてはいません。

 カーレースの本筋とは離れたところで登場する目玉のゲストは「はやいっス、うまいっス、かーるいっス」のサントリースポーツドリンクNCAAのカールおじさん、間違いオリンピック金メダリストのカール・ルイス とブルック・シールズとリー・ヴァン・クリーフ・・・です。

 オープニングはルート324を疾走する赤いランボルギーニと追いかけるパトカー。
 その脇道で、おじいちゃんから水面に石を跳ねさせるには平たい石を選び投げる角度が大切と、講義される孫のその横を平たいランボルギーニが絶妙の角度で水面を3回跳ねてパトカーの追跡をかわして行くと『あの角度が大事なんだね』と孫。
 なんと、このおじいちゃんスペシャルゲストのリー・ヴァン・クリーフなのです。

 主人公はコメディアンのジョン・キャンディが演じる人の良い駐車場の管理員チャーリー 。

 警察はキャノンボール開催のニュースを聞きつけ前夜のパーティー会場を襲撃し、まだ何も違法行為をしていない参加者を逮捕してしまいます。

 車のオーナーは予定通り開催されるキャノンボールレースに合わせ朝までの5時間でドライバーを確保しなければならなくなります。このレースには優勝賞金もかっかていれば、多くの人が賭けをしているのです。

 チャーリーは旧知のレオに上手にのせられBMWで参加することになります。レオは昔からチャーリーを馬鹿にしているのです。
 レオのBMWにはレオと愛人契約を結んだ女優のたまごが乗っていてチャーリーは知らず知らず愛人の運び役にされているのです。

 そしてサンタモニカのふ頭を目指すレースが始まるのですがレースは相変わらずハチャメチャ、電子機器で信号を自在に操る者、警察に「孫が跳ねられた」とか「車が盗まれたとか」電話をかけ次々と参加車を退場に追い込んでいく者、目的地の飛行場に同じ車を用意して、ナンバープレートを外し小型ジェット機に乗って移動する者・・・。

 この小型ジェット機のスチュワーデスがブルック・シールズなのですが、プリストン大学から「上を目指せ」と言われたのを勘違いしてスチュワーデスになっている設定ですが1980 年の「青い珊瑚礁 」 1981 年の「エンドレス・ラブ」のブルック・シールズに比べるとこの1989年のブルック・シールズの体は大きくなって厳つくなっちゃつて「端役ばかりやってるよりここの方が人によく見られるしね」なんてセリフをしゃべりながらも、結局端役の出演です。

 警察はルート70以外の道路を封鎖しキャノンボーラーをルート70に集めて一網打尽にする計画です。

 小型ジェット機は滑走途中でハイジャックに合ったことをきっかけにルート70を走行し始め、やがて乗り合わせた二人に買収されルート70をひたすらジェット走行で走り警察が築いたパトカーのバリケードに風穴を開け中断されそうなレースが再開されます。
 きっと飛行不可能になった飛行機をどこかで見つけてからシナリオ書いたんだろうナァー。

 人の良いチャーリーは抜群のテクニックを見せるのですが、ブレーキが焼き付き優勝を逃してしまいます。
 しかし別のハッピーエンドが彼をまっています。

 もう一人のゲスト、カール・ルイスは公開当時の目玉だったのですが、カール・ルイス本人の役?でマラソンの練習中の登場です。

 ジョン・キャンディ(チャーリー)は大きな体でいつも素敵な役をもらっていたのですが1994年就寝中の心臓発作で43歳の若さで亡くなられています。優しい顔つきの彼を見たら「この人、もう亡くなっているんだ」って驚く人も多いかもしれません、とても残念なことです。
 そんなジョン・キャンディの『キャノンボール3 新しき挑戦者たち』がDVD化されていないのもまた、残念なことです。
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