イワシ

街の野獣のイワシのレビュー・感想・評価

街の野獣(1932年製作の映画)
4.0
警官とギャングが至近距離で拳銃を撃ちまくるクライマックスが凄すぎる。一切の回避をせず殺されるまでギャングを殺すため前進し続ける警官隊。物凄く陰惨かつ暴力な場面。厳格な正義漢ウォルター・ヒューストンと弱い心のために堕落してしまうウォーレス・フォードの兄弟の物語でもある。ラストカットの手は『危険な場所で』級に泣ける。

ヒューストンが群衆(警官と囚人)に向けて演説/宣言をする場面が二度あり、どちらも街に蔓延るギャングについて語っているが、裁判の場面で彼は口を開く機会を与えられず群衆側にいる。悪徳弁護士によって悪党は無罪となり、法と秩序の無効が直接的で陰惨な一掃作戦へのきっかけとなる。
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