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バスキアのpikaのレビュー・感想・評価

バスキア(1996年製作の映画)
3.5
役者陣が豪華過ぎ。アンディ・ウォーホルめっちゃ良かった。あのウォーホルだけでもう一本映画作って欲しいくらい。ジェフリー・ライトこんな役やってたんだ!デビュー作か。最初凄く良くて、雰囲気あるなーと感動してたら最後までテンションが同じで物足りないやら、もったいないやら。似ている若い役者だから起用されたのか、親交のあった監督が作ったそうなので本人に近づけてはいるんだろうけど、再現と映画は別物なんだなという感じ。知人友人には阿吽で伝わることでも他人には割増で表現しないとわかりにくいよというか。見ていて思い出したのがガス・ヴァン・サントの「ラスト・デイズ」なんだけど、何歩か引いて映画であることを保っていた「ラスト・デイズ」と比較するとアート映画過ぎるキライはあった。正解の一つではあるので好みの領域なんだけど、個人的にはもう少し映画であって欲しかったという気持ち。
クレア・フォーラニが麗しすぎて目の保養。徐々に陰鬱になり、自分を見失ってしまった過程をほんの少しの登場で表現しきっていたのは素晴らしい。同じく画家を志しながら天才と恋愛関係になってしまったがゆえに才能を間近で見せつけられた苦悩みたいな。
売れる前も売れたあとも話すよりも目の前にあるもので絵を描いてしまう、レストランの調味料で絵を描き始める描写はめちゃくちゃ良かった。
差別や嫉妬など、成功の陰も盛り込みつつ、純粋な芸術家であったことを最後までブレずに軸にしていたところも好感が持てた。
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