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バスキアのniwajunのレビュー・感想・評価

バスキア(1996年製作の映画)
3.8
すごく良い作品です。昔から観たかったので観れて良かった。バスキアの人生を描く作品ですが、出演者もベネチオデルトロ、デビットボウイ、ゲイリーオールドマン、デニスホッパー、ウィレムデフォー、クリストファーウォーケンと信じられないくらい豪華です。ファッション性も非常に高く、2023年の現代においてもバスキアのファッションはめちゃくちゃカッコイイ。

さて本作ですが非常に上品な映画です。勝手にもっとバイオレンスな映画かと思ってましたがそう言った描写は全然ありません。品よく、また様々なメッセージを読み取れる作品作りはアートを鑑賞しているようです。

映画を通して意味深なメッセージが多く、白い服に黒い靴のバスキアと、黒い服に白い靴のウォーフォルが合作で作品をつくります。その時ウォーフォルの描いた黒い馬をバスキアが白いペンキで塗り潰す。など白と黒の色による対比にメッセージを感じます。

途中意味ありげにバスキアが作ったタイヤを積み白く塗った作品に描かれた文字は「Babel」。もしかしたらバスキアはインタビュアー(世間)に「バベルの塔はいつか壊れるよ。」って言って欲しかったのでしょうか。

冒頭ファンタジーで始まり終わりもファンタジーで終わる本作はバスキアの「御伽噺」か「神話」である事の強調なのでしょう。
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