たにたに

反撥のたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

反撥(1964年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

【男嫌いの女性が狂気に満ちていく】2023年76本目

姉と住む主人公のキャロルは、毎晩姉が家で不貞男と性行為をするいかがわしい音に悩まされている。
それが原因か、キャロル自身も彼氏はいるが、彼の好意や攻めに嫌悪感を感じているようだ。キャロルを演じるカトリーヌ・ドヌーヴが美しいので、街行く彼女に男の視線が集まるのも説得力があり、男の女に対する性的な眼差しが気持ち悪く描かれています。

終いにはキャロルはおじさんにベッドで犯される幻覚を見るようになり、特徴的なのは壁に亀裂が入るという演出。亀裂が入ることがトリガーとなっているようで、精神的な崩壊とも捉えられるし、無理やりこじ開けてくる男性の恐怖とも捉えられる。亀裂から手が出てくるなどのホラー的な要素もありつつ、彼女がサイコキラーへと変貌を遂げていく様がじっくりと描かれます。

アニャちゃんの「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」に非常に似ているかと思います。
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