広島カップ

愛と死をみつめての広島カップのレビュー・感想・評価

愛と死をみつめて(1964年製作の映画)
3.0
1964年の東京オリンピックの年に公開された作品。
オリンピックで日本列島が沸騰していた年に公開された恋人が病に倒れるという悲恋物語。

互いにミコマコ、マコミコ。
ミコマコマコミコマコミコマコマコミコマコミコとうるさいくらい何度も呼び合って愛し合う二人。
ミコが吉永小百合、マコが浜田光夫。
こんなに愛し合っているのにキスシーンが無いのは当時の常識なのか?わざとプラトニックにしているのか?国民的女優としての吉永小百合に気を使っているのか?

あろうことか美しいミコの顔面に腫瘍ができてしまい顔の半分を手術するという設定。国民的女優に対して極めて大胆なことをやらかしたある意味挑戦的な作品。

とにかく吉永の美しい顔をまともに観客に見せない。
始めは眼帯をさせ次は大きなガーゼを顔の左半分に貼り付け、時にはミイラ男のように顔を包帯でグルグル巻きにしてとにかく観客に嫌がらせをしてくる。

そんなオリンピックイヤーの"隠された吉永小百合"でしたが調べましたら彼女は同年には何と9本もの映画に出ているのにはビックリです。アスリート顔負けの体力ではないでしょうか。

本作とは少し離れますがそういえば1964年には『日本一のホラ吹き男』というクレージーのモロにオリンピックを意識した作品がありましたが、今年はオリンピックを取り込んだ公開作品が無いのはどうしてなのかと思います。
今年のオリンピックがあんまり盛り上がっていないためか?いまさらオリンピックを題材にしても当たらないと映画会社が踏んだからなのか?映画会社では無く映画作家が敬遠しているのか?
なんとなく寂しく思います。
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