【映画オタクの道徳】
今となっては童貞映画の傑作としてスコリモフスキの『早春』が君臨しているが、実は映画オタクに刺さる童貞映画はコレだったりする。
ブンブン最近までこの作品の存在を知らなかったが、もう少し早く観ていれば良かったと後悔した作品です。
映画オタクの引きこもり青年が、マリリン・モンロー激似の女に恋をし、なんとかデートにこぎつけるのだが、彼女がデートをすっぽかしたのをきっかけにブチ切れ、映画のヒール役になりきり嫌な奴を皆殺しにする作品。
とにかく、映画オタクが一歩間違ってマウントしてしまう嫌らしさと、提示される映画のセンスが異様で、好き嫌いは如実に分かれるであろう。
ただ、相手のことを考えず自分の博識さを棚に映画を語ることが如何に愚かかを教えてくれる映画オタクの為の道徳指南書としてめちゃくちゃ面白かった。
自戒を込めて、また新しい映画ファンを萎縮させないようこの作品は布教していきたい。