てつこてつ

JAWS/ジョーズのてつこてつのレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
4.0
何十年ぶりかの再鑑賞。

「激突!」で一躍注目を浴びた若き日のスピルバーグ監督の とにかく“新しく誰も見た事がないエンタメ作品”を作ろうという熱い想いがヒシヒシと伝わるアニマルパニック物の走りでもあり、いまだに最高峰の作品のひとつ。

冒頭に真夜中の海で鮫に襲われる若い女性が不自然な動きで引っ張り回される描写、鮫目線で海中から人間を狙うPOV手法、何よりも、メイキング映像で知った事だが、鮫の頭部だけが海上に突き出て人間を襲うシーンには、実は頭部だけの精巧な人間が中で顎の開閉を操作できるロボットであった事には驚き。

実際に終盤のクライマックスでの鮫のどアップのシーンでも、まさに、“鮫肌”そのものといった独特のザラつき感がある皮膚の描写とかとってもリアル。

原題も「JAWS」(顎)で、あえて「THE SHARK」とかにしない暗喩のセンスが最高。「激突!」も「DUEL」(決闘)だったしなあ。

ジワジワと迫り来る鮫の恐怖を見事に音楽で表したジョン・ウィリアムスも天才。
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