じょの

JAWS/ジョーズのじょののレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
3.5
全世界にサメのトラウマを与えた本作品。私も子供の頃から長いこと、海水浴に行くたび「サメが出るかも…」と怯えたものでした。
しかしながらこの映画は子供の頃テレビで少し見た程度で、しっかり鑑賞したのは今回が初めて。
「いくら名作でも昔の作品だからな…。80年代からホラーの洗礼を浴びまくった身にはヌルすぎるのでは」とタカをくくっていたのたけど、いやスミマセン、とても怖かったです。
今さら何をと思われるかもだけど、これはとても良くできた面白い作品ですね(我ながら呆れるコメント…)
カメラワーク、画角、音楽、キャラクター設定と、どこを取ってもあっぱれな出来栄え。
パロディを見過ぎていた為か、なぜかオチは知っていたのですが、それでもドキドキして最後まで見ることができました。
残酷なシーンでも画面に美しさがあるなど(なぜそういう演出にしたのか意図は図りかねますが)とにかく素晴らしい。
有色人種と女性が極端に少ないのは今見ると違和感がありますが、私の子供の頃は洋画ってこんなもんでした。主人公が海にタバコをポイ捨てするのも、こんにちではあり得ないですね。
あんまり昔の作品すぎて、フーパー役の俳優がリチャード・ドレイファスだとは1ミリも気づかず。若いときはこんなだったとは。
作中、クイントが「広島に落とす原子爆弾を運んだ」と語るくだりは、日本人的には「あー、だからバチ当たったのね」くらいにしか思えなかったのですが、アメリカ人の監督としては、ここはどう観るのが正解だったのかなと考えてしまった。70年代の映画だから『戦争は虚しいですね』でいいのかな?
尺は2時間でしたが、もっと長く感じました。これは現代の映画を見慣れているせいでしょう。
長く感じたけど、飽きずに観ることができ、最後まで本当に面白かった。もちろんツッコミどころはあるけど、全体の出来がここまで良いと、細かいところにツッコミを入れる自分が野暮に思えるものですね。
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