ぼっちザうぉっちゃー

JAWS/ジョーズのぼっちザうぉっちゃーのレビュー・感想・評価

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)
3.7
冒頭のキャンプファイヤー囲む若人の図が、スプラッター映画のそれだったので、やっぱりしっかり恐怖系だなと謎の断定をする。

実際のところ、パニックはパニックでも軽さより、幼い少年の命が失われたりすることの重みを感じさせる嫌なリアリティーがあった。

そして開始1時間モンスターの姿を現すまでもなく、実害や肩透かしだけ覗かせて海への不安と恐怖心を積み上げる序盤。静かな戦闘準備と急速な動き出しで気を抜いていると普通に脅かされる後半の討伐シークエンス。
意外にも一粒で二度楽しめる感じがあって面白かった。

そんななかで、あの有名なおどろおどろしくて緊迫感ある音楽だけでなく、海という古くからの戦場における男の戦意高揚を表現するような、揚々とした音楽もまた印象的だった。
ビジュアルとしても、圧倒的野生に立ち向かうなかで主人公と学者の顔から眼鏡が外れていく様子から、引きずり出される闘争心が象徴的に見てとれた。