よしおスタンダード

柳川堀割物語のよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

柳川堀割物語(1987年製作の映画)
3.0
No.2984

「風の谷のナウシカ」をプロデュースし、ヒットさせてくれた高畑勲への恩返しということで、

逆に宮崎駿が製作に入り、高畑氏が監督したのが本作。

福岡県柳川市の水路の歴史や、その存在意義などを、ドキュメンタリーとアニメを混在させながら描いている。

今から見ると相当ぶっ飛んでる映画である(当時でもぶっ飛んでたかw)

ってか、165分もあるしww

マジで途中から、

「俺は一体、なにを見せられているんだww」

と思ってしまうくらい、学術学術していたが、

なるほど、描こうとしているテーマの本質は、

高畑監督・演出の他のアニメや、ジブリ映画と変わっていないので、

これはこれで貴重なのかもしれない。

この映画の製作費調達のため、宮崎駿氏が大変な目に遭ったことも、知ってから見ると、なんだか感慨深くもある・・・。

一度は決まりかけていた、コンクリートによる柳川市の水路埋め立て計画。

当時の柳川市長に直訴し、その計画をひっくり返し、水路再生計画を実現させた不屈の男、

広松伝(ひろまつ・つたえ)さんがかっこよすぎる。

(しかもこの人は行政側の人だというのだからなおさら凄い)

『風立ちぬ』で実在の人物・堀越二郎をモチーフにしたように、広松さんを主人公に、ジブリがアニメ化したら、とてもいい映画になるような気がする。