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平原児のarchのレビュー・感想・評価

平原児(1936年製作の映画)
3.6
セシル・B・デミル監督による西部劇。ビル・ヒコックとバッファロー・ビルの物語をリンカーン暗殺の初めとして進めていく。実際のところ、史実に忠実かは怪しいところ。
インディアンは完全に敵として描かれているといったこの時期の西部劇にある嫌な部分は散見されるものの、戦闘シーンのスクリーンプロセスとのシンクロ感や迫真の馬のシーンはやはりこの時期の映画にしか出せない味わいがあって好き。

二人のビルのやり取りが面白く、特にビル・ヒコックを捕まえようと追ってきたバッファロー・ビルとの緊張感ある会話劇のシーンで、ナイフや拳銃で演出された緊張感が見事。
また終盤に連れて、「拳銃の時代」の終わりを予感させるようなビル・ヒコックの不殺の立ち振る舞いも良かった。やはり西部劇は、常に時代の終わりを感じさせるから好き。
セシル・B・デミル作品だと『大平原』の方が好きではあった。
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