サン

ピンポンのサンのレビュー・感想・評価

ピンポン(2002年製作の映画)
3.9
あーーー好きだな。
演じられてるキャラクターが大好きになったし、卓球ってこんなにかっこよく撮れるんだと衝撃を受けた映画!
主人公はすごく子供っぽいんだけれど高校生。見ようによっては中二病に近い幼さを残しているようにも見える。ペコ(窪塚洋介)は図に乗っていて傲慢なところがある。だけど決して鼻につかない。間延びしたような物言い、偉そうなんだけれどどこか可愛さがあるワードセンス
「サンくれろ」を筆頭にペコ語録ほしい
「反応反射音速高速」
「この星の一等賞になりたいの俺は」
「あつがなついぜっ!!」
「カッチブーだぜぽんぽこドラゴンめ
愛してるぜ!」
本当に憎めないやつ。負けるとすぐに泣くところもかわいい
あとこの映画ずっと笑えていた。荒川良々や竹中直人のキャラで笑えるし中村獅童の顔だけで笑える。なんで眉毛そってるねんこわすぎ。「小僧〜っ」の迫力よ
そして卓球ってこんなにかっこよく撮れるんだという驚き。ラケットの振り方とかは実際にやってる人からすると出鱈目かもしれないけどすごくかっこいい。打ち合いのシーンはワクワクした

ペコとスマイル(井浦新)の関係は新鮮だった。スマイルはペコを純粋に憧れてる。ライバルになろうとしない。
ヒーローはヒーローでいて欲しいというスマイルの気持ちや負けるのが怖く広い世界を見ずに1番になった気でいるペコの気持ちがより彼らを子供っぽく見せてる。でもその子供っぽさをバカにするよりも、その中で葛藤していることを応援したくなるようなそんな気持ちになった
ヒーローのペコは自分を待ち望んでる人の期待に逆に助けられてる
「お前が勝たねえとお前に憧れた俺たちが浮かばれねえ」アクマの言葉。アクマが背中向けてクサイ言葉残すのダサいようでかっこよくておもしろい。「くんな。少し泣く」も好きだったな

試合前にトイレでこもるのはなんでだ。会場から離れて1人になると楽になるものがあるんだろうか
スマイル最後あんま笑ってないのはなんでだ。憧れだったペコを超えたくなってしまったからじゃないだろうか

最後にペコが大人になったシーンがある。子供時代と全然変わってない
でも子供の頃のペコよりもずっとかっこいいと感じた。根拠のない自信が根拠のある自信に変わった感じ
子供っぽいとかそんな言葉以上に自信満々に見えるその姿がかっこいい

大人になるにつれて自信を失うことばかりだけれど、とりあえず虚勢でもいい
心の中でペコのヒーローポーズを掲げたい

ps.この映画は曲も良かった、スーパーカーを知れた映画
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