けっこうな無茶苦茶さで進んでいくヒッチコック風事件捜査もの。
フランソワ・トリュフォー監督作品。トリュフォーの遺作となった本作を見てみた。
まず本作はトリュフォー作品にしてまたもやヒッチコック風な事件捜査サスペンスだ、オープニングで起きた殺人事件のせいで容疑者にされた男に雇われていた女性が巻き込まれてしまう話、だがヴェンダース作品みたいな巻き込まれ主人公のはずがめちゃくちゃぐいぐい捜査始めちゃうぶっ飛び感が面白い。
最初主人公はただの電話番として登場するのだが、容疑者にされた男に依頼され嫌々捜査を始めるがいつのまにかストーリーを牽引しちゃうめちゃくちゃな感じがスピーディー。そういえばけっこうな素早さなめちゃくちゃストーリーは"私のように美しい娘"っぽいトリュフォーらしさなのかもしれない。ラストはなんてことない幕引きだったりしたのだが、ヒッチコック風の作品にしてはしっかりしためちゃくちゃさがあるトリュフォー作品て印象。いやしかし遺作までヒッチコック風とは本当にヒッチコックを敬愛してたんだなトリュフォー。