貧民の暴動が起きようとしているローマに戦争の英雄である将軍マーシアス（レイフ・ファインズ）が帰還し、母親の後押しで執政官の地位に就こうとする。しかし、民衆を愚弄する発言により追放され、ローマへの復讐心から敵対国のオーフィディアス将軍（ジェラルド・バトラー）の元へ向かう。
主演・監督のレイフ・ファインズらしいシェイクスピア劇なのだが、舞台を現代に設定した意欲作だ。
役名やセリフはシェイクスピアの舞台さながらなので、正直、スーツや軍服での演技に違和感があった。
そして、民衆があまりにも愚かに描かれて、リアリティがなかったなー。
前半は戦争アクション映画としてしっかり成り立っていたけど、後半は完全な政治劇と親子の感情の探り合いで、時間が長く退屈！
結局は母と子の愛憎の物語に見えた。
実は全く変化のないマーシアスという人間に、権力を持たせたり、慈悲深さを強要する母親こそが悲劇の根源ってことなんだろう。
